
概要
DT-0009 RTSim-IVは、従来のリアルタイムシミュレータと比較して圧倒的な低価格を実現し、リアルタイムシミュレータのエントリーモデルとして手軽に使って頂ける製品です。
RTSim-IVはMathWorks社のMATLAB/Simulinkで作成したシミュレーションモデルをステップサイズに基づいた実時間(リアルタイム)で動作させることができます。
またモデルへの外部入力(A/D、DI等)やモデルからの外部出力(D/A、PWM等)も実時間処理が可能です。
コントローラとしてのラピッドプロトタイピングや制御対象としてのHILSとして使用することが可能です。
特徴
- 圧倒的な低価格を実現
DT-0009 RTSim-IVは従来のRTSim-III汎用シミュレータと比較して、1/2以下のコストで導入が可能です。リアルタイムシミュレータのエントリーモデルとして導入しやすい価格設定になっています。 - MATLAB®/Simulink®(*3)モデルでの実装
MATLAB/Simulinkで作成したシミュレーションモデルを、Simlink Corderを介してプログラミングレスでリアルタイムシミュレータに実装可能です。
ソースコードの作成、デバッグ、テストに掛かる時間や、コーディングミスによる不具合を無くし、開発効率を大幅に向上させることができます。 - 高速なシミュレーション周期を実現
Simulinkで作成したモデルを最高で20μs周期で実行が可能です。(高速A/Dのみ使用時は最小1μs~設定が可能) - コンパイル不要でパラメータ変更が可能
一般的なマイコンのソフトウェア開発と異なり、制御アプリケーションを実行中にリアルタイムにパラメータ変更や、変数のモニターが可能です。(モニターツールについてはDT-5100 DT-0034 RTSim-View2のページをご覧ください)
仕様
機能 | 仕様 |
---|---|
高速A/D | サンプリング2Msps、16bit×4ch同時変換【±10V 】 |
低速A/D | サンプリング100ksps 12bit ×4ch 【0-5V】 |
高速D/A | サンプリング2Msps、16bit×4ch【±10V】 |
DIO | 入力:16bit、出力:16bit |
PWM | 12ch(3相上下アーム×2)、最大キャリア周波数1MHz 全チャンネル独立して設定可能 |
カウンタ | LVTTL 6ch、32bit アップ/ダウン、カウンタ応答周波数 10MHz |
モデル実装方法 | Simulink Coder |
対応OS | Windows10 ,11 |
対応MATLABバージョン | R2015a~R2018a ※2025年度アップデートにてR2021a以降のバージョンに対応予定 |
ホストPCとの接続 | Ethernet |
システム構成例
RTSim-IVはMATLAB/Simlinkをベースとした汎用リアルタイムシミュレータです。
実装するモデルによりRCP、HILSとして使用することができます。
RCP(ラピッドプロトタイプコントローラ)としての利用
Simulinkで作成した制御モデルをRTSim-IVに実装することにより、制御ユニット(RCP)として使用することができます。
三相ブラシレスDCモータを制御する場合のシステム構成例を以下に示します。

HILSとしての利用
Simulinkで作成したプラントモデルを実装することにより、HILSとして使用することができます。
モータなどの高速な電流応答を模擬したい場合には、専用のモータHILSと組み合わせることで複雑な負荷モデルと組み合わせた場合の制御器の評価が可能です。
HILSとしてのシステム構成例を以下に示します。
